◎なぜ数値を比較するのか?
マイホームの勉強を始めると色々な数字を見ることになりますよね

C値、Q値、耐震等級、家の価格も数字で表されていますよね(価格は当たり前ですが)

ハウスメーカーがなぜ数値化すると思いますか?

それは、
他社より自社の家が優れている!というのを簡単に伝えることができるからです

マイホーム計画をする時に多くの人がカタログを集めて、何社か比較することでしょうし、数値化されていれば一目瞭然ですね

でも、何のためにあなたは数値を比較しているのでしょうか?

『断熱性能が良ければ快適』というのは、マイホームの中の一部分でしかなくて、
『住み心地が良い家に住みたいから』ではないでしょうか?

逆にいうと、どれだけカタログの数値が低かろうと、最終的に住み心地が抜群なら良いわけです

そんな方法で大丈夫なの!?と思うかもしれません

大丈夫です!!

なぜなら、家の住み心地という一番大切な部分は数値化できないからです



数値を鵜呑みにしてはいけない


数値化
はあくまで住宅営業が顧客に対して伝える術、もしくは素人が何となく理解するための術でしか無いと私は思います

例えばC値が小さけれ良いと言われますが、どの値以下なら良いのでしょうか?

基準を押さえておかなければ、小さければ小さいほど良いことになります

C値1.0の住宅①とC値2.0の住宅②があったとします

C値1.0の住宅①の方が仮に年間光熱費が2万円も安くなる!と言われれば確かにC値は小さい方が良いですが、住宅①の方が100万高いとしたら話は別です

仮に40年間その家に住んでも80万円しかメリット回収できないからです



施工のバラつき、経年劣化


どれだけ数値をアピールしても、完成した家がずっとその数値を維持できるわけでもありません

施工のバラつきによって数値は良くも悪くもなりますが、施工は現場の人間の腕とさじ加減で変わってしまいます

また、家の部材も経年劣化するので、住んでいれば値は悪くなります

30年掛けて徐々に悪くなるのか、急激に悪くなるのかはわかりませんが、新品の状態で性能が維持されることは難しいです

では、経年劣化した場合にその数値の低下率はどの程度?

住む地域の気温や湿度によっても、経年劣化の早さは異なります



◎私が数値にこだわらない理由


上記はほんの一部で、他にも色々な要素を考慮した上で数値を比較しなければ、本当に評価することはできません

正直そこまで全て含めて考えるのは素人には無理です

建築の専門知識の無い営業マンも同様です

また、一番大切な住み心地は様々な複合的な要素で決まるので数値化できない要素の方が大きく、数値化できる部分は住み心地を決めるほんの一部でしか無いと私は思います

私の家造りは、数値化できない部分に時間を掛け、数値化できる部分はあまり時間を掛けませんでした

どんな家が住み心地が良いか?ということを、とにかく考えまくりました

家のロケーションは?

リビングから見える景色は?

照明の雰囲気は?

風の抜け方は?

光の入り方(採光)は?

視線の抜け方による広さの感じ方は?

感覚的な部分を考え抜いたリビングが先日ツイッターでUPした動画です

数値化して考えたら、わざわざ冷暖房の効率が下がる吹き抜けや広いリビングにできません 笑



◎まとめ


みなさん住み心地について考えられていますでしょうか?

もちろん、私も数値化される部分の検討もしましたが、それはコストとのバランスを考えてのことです

ある数値の基準を1超えてれば良いところを、1.3にしても、1.5にしても大差ないと感じるので、それなら1にしてコストを下げよう

代わりに別の部分に考える時間もコストを掛けよう

そんな考え方でした

家造りを調べ始めると数字がたくさん出てきて素人にはわからないけど、調べないといけない!と必死になってしまいます

でも、何のために調べるか?というと住み心地を良くするためだと思います

その目的を忘れずにアプローチの仕方を変えて、私は家造りをしました

最近の住宅は欠陥住宅でもない限り、安く作られた建売でもそこそこ十分な性能があります

そのため、必要以上に数値化されたカタログなどと睨めっこしなくても良いのではないでしょうか?